2017年3月27日月曜日

リナレス敵地でも冷静な対応で完勝

https://goo.gl/Tv2wKA
ボクシングニュース 2017年3月26日日曜日
リナレスお見事、ダウン奪い大差防衛 WBAライト級
 25日(日本時間26日)英国マンチェスターのマンチェスター・アリーナで行われたWBA世界ライト級タイトルマッチは、王者ホルヘ・リナレス(帝拳=ベネズエラ)が前王者アンソニー・クローラ(英)からダウンを奪って大差3-0判定勝ちした。スコアはジャッジ全員が118-109。リナレスは敵地1万3000人観衆の前でタイトルの初防衛に成功した。
敵地で持ち前の技巧のさえわたったリナレス
 ちょうど半年ぶりのリマッチ。ガードを高くしてステップを踏むクローラに対し、リナレスは左ジャブを落ち着いて上下にさす。3回からクローラが目に見えてプレッシャーを強めても、ジャブから鋭いアッパーにつなげる得意のコンビネーションで優勢。
 クローラは顔を真っ赤にして迫るが、そこにリナレスのコンパクトなアッパー、ボディーフックが入る。クローラにまったく思うようなボクシングをさせず、6回は強烈な右を合わせるなどして、リナレスがグングンと挑戦者を引き離していく。クローラはこの回に左目付近をカット。
 7回のリナレスは弧を描くような左アッパーで芸術的なダウンシーンを演出した。へこたれないクローラはそれでも8回再び詰めて出、9回に右クロスを当てる場面もあったが、リナレスはロープを背負いながら右カウンター。そしてすぐさま左ジャブで立て直す。
リナレスは7回、左アッパーでダウンを奪った
 終盤もリナレスが常にポジションを変えながら左ジャブを繰り出し、しつこいクローラをさばく。11回は体を寄せてきた挑戦者に右、右アッパーのダブルを打ち込む。クローラ最後の反撃もしっかりと封じ、KOこそならなかったものの見事アウトポイントしてみせた。
 またしても英国リングで印象的な勝利を収めたリナレス(42勝27KO3敗)は「やることはやった。次はアメリカ。最高の相手と、最高のファイトをします」と堂々と語った。タイトル奪還に失敗したクローラ(31勝13KO6敗3分)は「リナレスはすごいチャンピオンだと分かった。距離と間合いを詰められなかった。マンチェスターのみんな、ごめん」とすっかり脱帽していた。

https://goo.gl/AJhbBM
スポニチ 2017年3月27日 08:58
【浜田剛史の目】リナレス完勝!敵地でも冷静な対応で勢い乗せず
WBA・WBC世界ライトフライ級タイトツマッチ12回戦   ○王者ホルヘ・リナレス 判定3―0 ●WBA4位・WBC7位アンソニー・クローラ ( 2017年3月25日    英マンチャスター )
 【浜田剛史の目】 前回フルラウンドを戦い、お互いが手の内を分かっている再戦で、まずはクローラの方が戦い方を変えてきた。普段は相手にブロックの上から打たせて疲れさせるが、リナレスのパンチが切れるため、バックステップを踏んで空振りさせようとした。しかし、リナレスも力むことなく、空振りしても体力を消費しない打ち方に変えた。前回はブロックの上からでも打っていって9回以降は消耗したが、今回は臨機応変に対応したためスタミナも計算どおりだった。
 クローラは粘り強く、9回以降はポイントが取りづらい選手。対戦相手としては8回までに最低でも4ポイント上回っている必要があるだけに、リナレスが7回に奪ったダウンは大きかった。あれだけの敵地の大観衆の前でも常に冷静で、終盤に前へ出てきた相手にも無駄につきあわず、パンチを外すところは外して空振りさせるなど、勢いに乗せなかった。やろうとしたことが、ほぼ全部できた試合だった。
 次戦で戦う可能性がある正規王者のマイキー・ガルシア(米国)はリナレスと似た体形だが、パンチ力もテクニックもある。右ストレートと左フックに切れがあり、一瞬の隙を見逃さないため、少しでも気を抜いたり、スピードを落とすと危ない。リナレスにとってポイントとなるのは左ジャブのスピード。読まれるようなタイミングで打っていると、一瞬を突いてくるガルシアのハンドスピードが生きてしまう。当たらなくても2、3発速いのを出して寄せつけず、逆に相手を守りに入らせたい。先に流れをつかむためにも、特に序盤での左は重要だ。総合力は紙一重で、試合当日の2人のコンディションが勝敗を左右するかもしれない。(元WBC世界スーパーライト級王者)

0 件のコメント:

コメントを投稿