2016年12月27日火曜日

1分間の公開練習、真横で観察、松本好二トレーナー

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ボクシング・マガジンのfacebook 2016.12.26 20:00
「練習を見せたくないので、本格的には皆さんが出ていってからやるそうです」
コーディネーターのジョー小泉氏が説明する。
それでは困る、と集まったメディアが不満顔を浮かべると、その空気を察した小泉氏が交渉。撮影のために、シャドーボクシング、ミット、サンドバッグ打ちをそれぞれ1分だけという“顔見せ”公開練習が終わった。
ダブロンチャイ・マネージャー、元WBC世界ライトフライ級&WBA世界フライ級暫定王者のコンパヤック・ポープラムック、9月に井上尚弥にチャレンジしたペッチバンボーン・ゴーキャットジム。タイ陣営は主役のサマートレック・ゴーキャットジムを含めた4人。これから取り巻きがやって来るのかはわからないが、少数でまとまっている。
期待されている選手のときは取り巻きもメディアの数も凄いが、そうでない選手の場合は……。これは世界共通の光景。だからといって、侮ってはいけないのだが。
「ベルトを奪いに来た。祖国タイのためにも戦う!」と右の拳を何度も振り上げながら、サマートレックは力を入れて応える。恐らく10月に逝去したプミポン国王ことラーマ9世に捧げる意味も込められていたのだろう。国民の信仰心の強さを感じるシーンでもあった。
時間どおりに来た関係者はサマートレックの“熱”を見られなかったが、会見が始まる30分ほど前に、サマートレックはすでにロープを延々と飛んでいた。そして、いまやトレーナーとなったコンパヤックが持つミットに力の入ったワンツーを打ち込む。一連のトレーニングを真横でつぶさに観察していたのは松本好二トレーナーだ。
「軸が右にあるので、必ず右に回りますよね」と癖をズバリ指摘。2014年9月、前回来日した試合を「あれは尚弥のプレッシャーが強かったから、ああいう戦い方をしたんですよ」と八重樫 東は意に介さなかったが、松本トレーナーはその映像を見てすでに癖を確認していたという。
「こういう場では右にも左にも動けても、いざ相手と向き合うと……ですね」。
100%ではない動きの中からも、丸裸にされる。あぶり出される。マスコミ向けの恒例行事といえども、やはり軽んじてはならないのだ。
「前に出始めると厄介な相手。八重樫相手に、どれだけ出てこられるのか」。松本トレーナーは、この場でもシミュレーションしている様子だ。そして語る。
「左と足でしっかりポジションをキープして展開をつくり、前半を押さえたい。尚弥が11ラウンドでストップしているから、そのくらいで終えられれば──」
5月以来のリングとなる八重樫の試合間隔、そして試合勘。「そこが心配ではある」と言うものの、八重樫のステップワークへの期待、手応えが松本トレーナーの口ぶりからは、にじみ出ていた。

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