2016年1月29日金曜日

声援のおかげでリングに戻って来ることができました

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スポナビ 2015年12月29日(火)
<IBF世界ライト・フライ級タイトルマッチ 12R>
○[挑戦者]八重樫東
(判定3-0:117-111,119-109,120-107)
●[王者]ハビエル・メンドサ
【開始前】 ヒップホップミュージシャンAK-69の生歌に合わせ「激闘王」八重樫が先に青コーナーからリングイン。王者のメンドサは、ニュートラルコーナーからリングに入り、赤コーナーに陣取った。

【1R】 八重樫が低い体勢から探りを入れる。サウスポーのメンドサは、ブロックでじっくりと様子をうかがう。八重樫は次第に手数を増やし、ボディから顔面へとスピーディーに細かいパンチを当てて行く。メンドサは、大きな左ストレートを狙うが、空振り。
【2R】 前へ出始めるメンドサを、八重樫は右ストレートで迎撃。しかし、メンドサが圧力をかけていく。ブロックでしのぐ八重樫に対し、右のボディアッパーを連打。八重樫は接近戦から左のフックを上下に打ち分ける。終盤、八重樫はぐるりと腕を回すトリッキーな左で奇襲。最後は連打をかけたところでラウンド終了。
【3R】 前へ出て来るメンドサに対し、八重樫は足を止めて応戦。タイミングの良い右ショートをガードの隙間にたたき込む。残り1分で八重樫は右をヒットすると、打ち合いに持ち込み、観衆を沸かせた。
【4R】 メンドサが前進し、長いリーチでジャブ、ストレートと襲いかかるが、八重樫は頭を付けて接近戦に持ち込む。メンドサがボディアッパーを打ち込んでも構わず、接近戦でショートの連打に持ち込み、ボディフックをヒット。メンドサがボディを嫌がると、すかさず右ストレートを顔面へ伸ばし、揺さぶりをかけた。
【5R】 左ストレートを伸ばして前へ出るメンドサに対し、八重樫は右ボディをヒット。細かい連打で後退させると、バックステップに合わせて右ストレートで追撃。時折ノーガードで誘い込むと、右からの左アッパーや右ボディフック、右ストレートを次々にヒット。メンドサはヒッティングにより、目の上をカット。
【6R】 このラウンドも立ち上がりはメンドサが前に出るが、八重樫はブロック。一度距離が空くと、近付くメンドサにスピードのある左右を打ち込み、右フックをヒット。ウィービングとステップワークで距離を外し、不用意に前に出るメンドサを狙い打つ、得意の展開。接近戦でも回転力で上回る。メンドサは左ストレートと右の大きなボディアッパーを狙うが、八重樫が明確に優位に立つ。
【7R】 序盤、メンドサが左ストレートを顔面にヒット。八重樫をコーナーに追い込み、逆襲に出た。八重樫はステップバックで逃げて一息置くと、再び足を止めた接近戦からのコンビネーションで押し返す。しかし、八重樫が右ストレートを2発当てれば、メンドサも負けじと強い左ストレートを直撃。消耗戦の様相を呈する。メンドサは終盤、左ボディストレートをヒット。
【8R】 いきなりリング中央で接近戦の打ち合い。連打で上回る八重樫が押して行く。八重樫の右ボディが当たったタイミングでメンドサが尻もちをついたが、判定はスリップ。八重樫の高速ワンツー、メンドサの大きなアッパーが交錯する展開。終盤、八重樫は鮮やかなワンツーをクリーンヒット。
【9R】 テンポで上回る八重樫だが、被弾も多くはれ上がった顔がモニターに大写しとなる。メンドサの顔面も真っ赤に腫れている。両者は徹底的に接近戦で勝負。八重樫が連打から右をヒットさせるが、メンドサは構わずに打ち返す。八重樫は終盤、ノーガードで誘い込み、カウンターのショートストレートをヒット。
【10R】 八重樫が右ストレートを再三ヒットするが、メンドサは止まらない。メンドサが力強く踏み込んだ左ボディストレートを放つと、八重樫はバックステップで避けるが、尻餅をつきそうになった。八重樫はミドルレンジから踏み込んで来る相手のタイミングをつかんで右のショートを的確に打ち込み続ける。残り30秒、八重樫はメンドサのアッパーをダッキングでかわし、終盤は打ち合いから優勢に立ったが、メンドサも腰を入れた強い右ボディアッパーで応戦した。
【11R】 会場から「アキラ」コールが沸き起こり、大橋会長や松本トレーナーが煽り立てる。このラウンドも接近戦勝負となる。ともにガードが甘くなった瞬間を狙ったストレートをヒット。ロープに追い込まれた八重樫だが、左右のフックで相手のガードを割って応戦。終盤左フックを当てたが、メンドサも力強い右フックをヒット。しかし、八重樫は打ち合いから左右フックの連打をヒット。手を返すのが精一杯のメンドサを追いこんだところでゴング。
【12R】 グローブを合わせ直してスタート。前に出るメンドサを八重樫が左右のステップワークでいなしながら反撃。メンドサは八重樫の足の速さとハンドスピードに付いていけない。八重樫は低い体勢からボディフックを連打。さらに右フックを当ててメンドサをよろけさせる。終盤は、接近戦から顔面へのショートワンツー。意地を見せるメンドサを仕留めにかかる。リング中央の激しい打ち合いで再びメンドサがよろけたところでゴングが鳴った。八重樫は派手なガッツポーズで勝利をアピール。

判定は117-111、119-109、120-107の3-0で八重樫。3階級制覇に成功した八重樫はリング上で号泣。メンドサと熱い抱擁をかわすと、メンドサは八重樫の腕を掲げて、勝者を称えた。
試合後のコメント
■八重樫「戦うお父ちゃんをまだ見せる」
去年の年末にボクシング辞めようかと思ったんですけど、家族の賛成の意見と皆さんのまだ見たいという温かい声援のおかげで世界のリングに戻って来ることができました。本当にありがとうございました。
途中、あ、ダメかなと。でも、ミニマムを獲ったときに同じようなことがあってもうだめかと思ったけど、ここであきらめなければチャンスがあると思ってがんばりました。
3階級は、あくまでおまけ。強い相手と戦うことが喜びであり、仕事。最高の恩返しだと思う。3階級は結果としてついて来るもの。おまけとさせていただきます。
圭太郎は勝ち負けがはっきりと分かる年だし、お父ちゃんの現役続行が転校に関わって来るので、しっかりと見ていたと思う。お父ちゃんが勝つところ見たら家族がうれしいだろうと思って、まだ戦う強いお父ちゃんをまだ見せて行きます。
その前に2つだけ。私事です。昨年の30日にタイトル戦で負けて、妻の彩の誕生日にベルトを渡したかったけど、できませんでした。今年は29日ですが1日早く渡せると思ったので、頑張りました。誕生日、おめでとう。

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