リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論 2014-11-24 23:17:40
日本の世界王者の防衛回数は何故、伸びてるのか?
三浦vsプエルタ、ロマゴンvsフェンテスをようやく見ました。2試合とも挑戦者は決して弱くないのに終わって見れば2王者とも余裕も見られる圧勝。オンデマンドではアンダーカードからやっていたみたいですが、赤穂の試合位は本放送枠に入れて欲しかったな~。
さて、今の世界王者でハード・パンチャーと呼ばれるのは内山、山中、三浦の3人ですが、内山は既にV8、山中も先日、V7を達成しました。三浦もV3で当分負ける姿が想像できません。JBCが4団体を承認したことで世界挑戦や奪取の可能性も広がり、世界タイトルの価値は昔ほどでありませんが王者の質は上昇してると思います。選択試合の増加などもありますが、世界王者で5度以上の防衛をする選手が増えてるのも印象的です。
例えば90年代で世界王座を5度以上防衛したのは
・川島郭志(ヨネクラ):6回
・鬼塚勝也 (協栄) :5回
・ユーリ・アルバチャコフ:9回
・オルズベック・ナザロフ;6回
だったはず。旧ソ連で元ステート・アマであるユーリとナザロフを除けば川島と鬼塚が5回連続防衛の大台に達したのみ。ま、それだけ価値があったともいえますが・・・
2000年代以降では
・内山高史(ワタナベ):8回(継続中)
・山中慎介(帝拳) :7回(継続中)
・長谷川穂積(真正) :10回
・徳山昌守(金沢) :8回
・西岡利晃(帝拳) :7回
・新井田豊’横浜光) :7回
・内藤大助(宮田) :5回
一気に7人に増えてきます。一度の防衛戦に対する希少価値や社会的な評価は希薄になってるので試合内容や対戦相手のクオリティで勝負しなければならないという意味では厳しい時代になってきています。語弊無く言えば単に世界王者になっただけでは評価されないからです。
だから山中はダルチ、長谷川はモンティエルとやりましたし、西岡はドネアに拘って名誉王者にまでなっています。
ま、上記の顔ぶれを見て思うのは総じて防御が良い選手ということでしょうか。防衛戦が水増しであっても世界戦と名打つ試合では一定レベル以上の選手との対戦が続くわけなので、基本的に打たせず、ダメージが溜まらないことが必須事項になってきます。
そして90年代ではファイターが王者になっても比較的短命でした。本質的にボクサーでも観客や自分のために打ち合ってしまう辰吉や畑山。竹原なども防衛出来なかったですねえ。
また坂本博之や渡辺雄二などのコテコテのファイターは遂に世界に届きませんでした。
2000年代はアウト・ボクサー復権の時代でもあったわけですが、防御技術が大幅に進化し、距離などを意識するボクサーが出てきましたが、内山や山中、西岡などの様に決定力を持ってる「倒せる」アウト・ボクサー(ボクサー・ファイター含む)が多く出てきたこともこの勝率に貢献してるのかも知れません。
三浦やロマゴンも多少、勝ち味が遅くても、決定打をもらわずにジワジワ攻め落とした試合だったのが印象的でした。
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