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佐藤彰雄の一喜一憂 2016-09-10(10:59)
無敗王者対決-勝負の行方は?
緊迫の一戦が迫りましたね。
現地時間9月10日(日本時間同11日)に米カリフォルニア州イングルウッドの「ザ・フォーラム」で開催されるプロボクシングWBC世界スーパーフライ級王者カルロス・クアドラス(28=メキシコ)vsWBC世界フライ級王者ローマン・ゴンサレス(29=ニカラグア)のWBC世界スーパーフライ級タイトルマッチです。
(この模様は9月11日午前11時からWOWOWで生中継されます)
王座を6度防衛しているクアドラスの戦績が、36戦35勝(27KO)1分。ミニマム級、ライトフライ級、フライ級と3階級制覇達成のゴンザレスの戦績が、45戦全勝(38KO)。凄いですね。この無敗対決はまた、クアドラス75%、ゴンザレス84%、の高いKO率を持つ強打者対決でもあります。
先(9月4日)のWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチで王者・井上尚弥(23=大橋)が10回KO勝利でV3を達成しました。陣営が視野に入れていたゴンザレスが、4階級制覇を狙ってスーパーフライ級に進出してきたことで、2人の存在が一気に線で結ばれ、井上の試合後、陣営の話を総合すると、来年秋あたりに実現しそうなムードが色濃くなってきました。
その意味で今回のゴンザレス戦、目が離せません。
“ロマゴン”の戦いに井上陣営の目が光る!
“ロマゴン”の愛称が浸透しているゴンザレスは、日本のファンに馴染(なじ)み深い選手です。帝拳ジム(本田明彦会長=東京・新宿区神楽坂)と2007年5月にマネジメント契約を締結。同年7月に日本のリングに初登場し、08年9月、WBA世界ミニマム級王者・新井田豊(横浜光)に挑戦して王座を獲得しています。
連勝街道を突っ走り、あまりの強さに相手が対戦を嫌い、帝拳・本田会長に「もっと試合をさせてくれ」と愚痴をこぼす時期もありましたが、強く印象に残っているのが、2014年9月5日、WBC世界フライ級王者(当時)八重樫東(大橋)が、自ら志願して実現したゴンザレスとの対戦でしょう。
王者でありながら最強挑戦者に〈チャレンジ〉した八重樫は、守勢を強いられながらも逃げずに「やらなくてはやられる。向かっていくしかない」と打ち合い、9回TKO負けとなったものの、真っ向勝負の姿勢が称えられ、負けて男を上げた形となりました。
試合を終えてゴンザレスは、試合をしてくれた八重樫の男気に感謝、勇気を称える言葉を口にしていました。
井上戦が実現すれば、同じジムの先輩・八重樫の“仇討ち”にもなりますが、パワーと技術の対決となるだろう2人の対戦は、緊迫感にあふれたものになりそうですね。
対戦に向けてスポニチ本紙の世界戦評論でお馴染みの元世界王者・浜田剛史氏は、井上にこうアドバイスを送りました。
「中途半端に新しいテクニックを身につけることなどは避けて、今、持てるものに磨きをかけることが大事ですね」と-。
今回のクアドラスvsゴンザレス戦、大方の予想は〈ゴンザレス有利〉とされています。が、やはり、下の階級から上がってくる場合、自らのコンディションづくり、相手とのパワーの差、などが一つの関門となります。
それらを問題にせず、ゴンザレスがいつも通り、パワーと連打の波状攻撃で一気に押し込むか、あるいはクアドラスが、足を使ってさばき、スビードで戸惑わせるか、じっくりと試合を観たいですね。
どこか軽量級のフロイド・メイウェザー(米国)vsマニー・パッキャオ(フィリピン)戦のような気がします。

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