2016年7月30日土曜日

前日本フェザー級王者細野悟とスパーリングテスト

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THE PAGE 2016.07.29 15:32
五輪銅メダリストの清水がプロテスト合格 「村田より先に世界王者になる」
 ロンドン五輪のボクシングバンタム級、銅メダリストの清水聡(30、大橋ジム)が29日、後楽園ホールでプロテストを受験、同じジムの前日本フェザー級王者の細野悟(32)とスパーリングテストを行い、B級ライセンスに合格した。清水は、9月4日にWB0世界Sフライ級王者、井上尚弥の前座カードで、韓国の国内王者を相手にプロデビュー戦を戦う。
 プロテストはペーパーと実戦の2種類があり、清水は同門の細野と3ラウンドのスパーを戦った。両者は、これまで、ジム内でマスボクシング程度で拳を交えたことはあったが、大橋会長に「ガチンコでいけ!」とハッパをかけられ、まさに真剣勝負。サウスポーの清水は、1m79cmもある長身を生かし、右のスピードのあるジャブで距離をとって細野をインサイドに入れさせない。体の位置をずらしながら左ストレートを放つなど、“30歳のルーキー”らしいテクニックを見せつける。プレッシャーを受けても体をうまく入れ替えてパンチを放った。まるでプロで何年もやっているかのような身のこなしである。
 3ラウンドに入って遠慮気味だった細野がようやく前に出たが、それも右のリードでいなしながら、細野にロープを背負わせて左ストレートを叩きこむと「おお!」と観戦していた他のプロテスト生から、どよめきの声をあがった。ただ、アマチュアの癖が抜けきれないのか、右のフックは、ナックルで打てず、ガードも含めたディフェンス技術は甘いため、パンチをもらう危険性は垣間見えた。それでも背が高い割に肉体の上下のバランスの良さが目を引き、まったく危なげない内容でプロテストを終えると、すぐさまB級ライセンス合格がJBCから発表された。
 合格証書を手にした清水は、「無事に受かってよかった。ほんと落ちなくて(笑)。お客さんはいないが、選手が見ているという独特の空間で緊張した」と、ほっとした表情を浮かべた。
 そしてプロアマの違いについて、「ボクシング自体の動きは一緒だが、ガードの位置であったり、長丁場のラウンドで休んだりと、オンオフの使いわけが大事になってくると思う。きょうは細野さんとやれたことですごく勉強になった。プロは巧みな選手が多いし対応力を身につけていきたい」と語った。
対戦した細野は清水を絶賛した。
「たっぱ(背)があるので中に入れてくれない。うまくごまかされて、接近戦にもっていかせない上手さがある。テンポも速く、左のパンチのモーションもなく速いので、それに合わせようとすると、いいジャブをもらってしまった。さすがメダリストという感じで、すでに日本ランカーの力はあるとも思う」
 IBF世界フェザー級王座決定戦への出場が決まっている細野は、清水の課題についても、「今後、長いラウンドで強弱をどうつけるかくらいじゃないですか」と言う。
 プロテストの手伝いで来場していた井上尚弥も、「距離感とスタミナが清水さんの長所で、いつも通りのものが出ていたと思う。それにパンチも堅くて、パンチもある」と、絶賛。IBF世界ライトフライ級王者の八重樫東も、「プロで必要なスタミナも持っているし、後は、プロでの対応力をどう高めるかだけでしょう」と、清水の潜在能力を評価していた。
「体力はあると思うんです。疲れていてもこんなに手が出るんだ! 清水の体力は凄い! と、注目されるような選手になりたい。目標はもちろん世界のベルト。そして、それをなくさないこと。村田より先に世界チャンピオンになりたい」
 清水は、4年前にプロ入りしている“友人”でもあるロンドン五輪ミドル級の金メダリスト、村田諒太(帝拳)の名前を出して、ミドル級という最も層が厚く世界最強のトップボクサーが集まる階級で世界挑戦チャンスを伺っている村田より先に世界王者になると宣言した。
 大橋会長からは「2年以内に世界王者」とのノルマを課せられているが、その第1歩となるデビュー戦は、9月4日の座間スカイアリーナ。58キロ契約で試合をするが、相手には韓国のフェザー級王者、李仁教が内定した。相手にとって不足なし。清水が銅メダリストとして、韓国王者を相手に、どんなボクシングを披露してくれるのかが楽しみである。

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