http://www.jbc.or.jp/koho/2012/007.html
ボクシング広報7月号
アマ7冠を制した逸材、井上尚弥(81戦75勝48KO6敗)が大橋ジムからプロ転向を表明。7月10日、後楽園ホールでの興行内でセミファイナルの前に異例の公開プロテストを行なった。3ラウンドのスパーリングの相手は現役の日本ライトフライ級王者で世界ランクにも名を連ねる黒田雅之。興味津々の"対戦"となった。
1973年、ミュンヘンオリンピック代表から特例のA級でプロテストを受験したロイヤル小林は、元日本スーパー・フェザー級王者で世界挑戦の経験もある岩田健二を相手にヘッドギアなしでスパーに挑み、右フックで豪快にダウンを奪い、テストに合格。4年後には元トップアマとしては初めて、プロの世界一へと駆け上がっている。さて、井上である。スパーでは非凡なスピード、パワー、テクニックを披露。左右のコンビネーション、右ストレートのカウンターが冴え「僕より全然上。日本ランカーより強い」とは黒田のコメント。圧巻のスパーでB級ライセンスを取得した。9月か10月に予定されるデビュー戦は日本か東洋太平洋ランカーが予定されている。前途洋々。
今月の表紙は井岡一翔─八重樫東のWBC・WBA世界ミニマム級王座統一戦で作成した。凄い闘いだった。このコラムを書いているのが7月20日。試合から1カ月も経過しているが今だに知り合いに「凄い試合だったね」と声をかけられ、話に花が咲く。それにこの試合を観て感動したという若者がボクシングジムに入門してきていると聞く。
歴史は繰り返される。白井義男やファイティング原田、大場政夫、具志堅用高、浜田剛志ら、偉大な世界王者の名勝負が多くの若者をリングへと導いた。
序盤から左瞼を腫らし、終盤には両瞼が腫れても、後退することなく打撃戦を挑んだ八重樫の姿に胸を熱くした者は数多くいたはずだ。世界タイトルを失った代償は大きいが『負けて男を上げた』。この一戦で井岡、八重樫ともその名は堂々たる全国区。当日、主審を務めた福地勇治氏の名レフェリングも特筆もの。
今後、両雄とも階級を上げ2階級制覇へ挑む。井岡陣営のターゲットはニカラグアのローマン・ゴンサレス。敢えて怪物王者への挑戦を画策するにあたり「自分自身の強さの証明にはいい相手」とボクシング・ビート誌でのインタビューで答えている。
冒頭の井上尚弥は井岡の記録を抜く「6戦以内での世界王者」を公言。さらに複数階級制覇も目指すという。ならば大橋ジムからの第2の刺客として両者が対戦する可能性も。『八重樫のリベンジ』戦として大橋会長のリップサービスも冴えまくるだろう。
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