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Yahoo!ニュース 11/6(水) 5:30
究極の対決 異次元の強さ井上尚弥VSボクシング界の伝説ドネア
11月7日さいたまスーパーアリーナで、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)決勝戦が行われる。
WBA &IBF世界バンタム王者の井上尚弥(26=大橋)が、世界5階級王者のノニト・ドネア(36=フィリピン)と戦う。
井上は18戦全勝(16KO)の戦績を誇り、モンスターという異名を持つ。対するドネアは5階級制覇をした伝説的な王者だ。
井上尚弥の強さ
井上尚弥は「何が凄い」のか。KO勝利がほとんどで、これまで判定で勝利した試合は2試合のみとなり、苦戦している姿を見たことがない。
ダウンはおろか、パンチがクリーンヒットしたことがあるのか、思い出すのも難しい。
実際に手合わせをした選手に話を聞いたが、スパーリングでも数々の伝説を残している。
小國以載(元IBF世界スーパーバンタム級王者)
「パンチが見えない、最初に面喰ったらもう無理です。井上くんは次元が違う。マジで殺されるかと思いました」
杉田ダイスケ(現WBAアジアスーパーバンタム級王者)
「気づいたら床が目の前にありました。あとで聞いたら、前のめりにカウンターで倒れたようです」
また、チームメイトからは以下の証言があった。
須佐勝明(ロンドン五輪日本代表 元チームメイト)
「ピンポイントに標的に当てる当て感がすごいです。距離があっても完璧」
八重樫東(世界3階級王者 同門の大橋ジム所属)
「24時間ずっと強い。普通のボクサーは試合に向けてテンション上げてくけど、尚弥はずっとすごい。いつ戦っても強い」
ボクサー達からも絶大な評価を受けている。
現役最強を決めるPFPランキング(全階級で誰が一番強いか)では、2位にランクされ、日本人ボクサー過去最強との呼び声も高い
レジェンド ドネアについて
井上が今回対戦するノニト・ドネアは非常に手強い相手だ。これまでの対戦相手の中で一番の強敵となる。
ドネアは、フィリピン出身のボクサーで、フライ級からフェザー級まで5階級を制覇した偉大な王者だ。(アジアではパッキャオに続き2人目の快挙)
フィリピーノフラッシュ(フィリピンの閃光)と呼ばれ、キャリア18年で45戦40勝(26KO) 5敗の戦績を誇る。
井上の2倍以上のキャリアと、軽量級ながら1発で試合を終わらせるパワーを持つ。
得意としているパンチは左フックで、数々の相手を一撃で沈めてきた。
年齢は36歳。キャリアの終盤となるが、パンチのキレも衰えていない。
また、2つ上のフェザー級でも戦い、今回階級を下げてきたためパンチへの耐性はあるだろう。
両者の距離感がポイント
パンチ力が注目される井上だが、余計なパンチをもらわない「鉄壁のディフェンス」にも優れている。
足を使った出入りが早く、打ったらすぐに離れて相手の射程距離から消える。
ヒットアンドアウェイでパンチをもらわない理想的なスタイルだ。
また、パンチをヒットさせる「当て感」も非常に優れている。強いパンチを絶妙なタイミングで打ち込める。
右でも左でもKOに繋がるパンチが打てるので、相手は常に気が抜けない。
今回の試合では、両選手ともパンチ力があるため、お互いの「距離感」が重要になってくる。
自分のパンチが当たり、相手のパンチをもらわない絶妙な距離感を掴んだ方がペースを握る。
そのためにもジャブを多くつくような、慎重な戦い方が求められるだろう。
両者共に前半で倒す実力があるので、目が離せない展開となりそうだ。
激戦のバンタム級
日本人選手が、これほどの大舞台でリングに上がる機会はなかった。
歴代王者の中でも井上ほど世界的に注目されているボクサーは他に類を見ない。
現在2つのベルトを持つ井上だが、バンタム級は、以下の王者が君臨している。
WBA レギュラー&IBF 井上尚弥
WBA スーパー ノニト・ドネア(フィリピン)
WBC 正規 ナルディーヌ・ウバーリ(フランス)
WBC 暫定 井上拓真 (23=大橋)
WBO 正規 ゾラニ・テテ(南アフリカ)※
WBO 暫定 ジョンリル・カシメロ(フィリピン)※
バンタム級は軽量級の中でもタレントが集まり、ライバル達がしのぎを削っている。
今回の試合では、弟の井上拓真がウバーリとタイトル統一戦を迎える。
また、WBOの正規王者のテテと暫定王者のカシメロは11月30日にイギリスで対戦する。
王座が次々と統一され、バンタム級最強を懸けた戦いが進んでいく。
井上が今回の試合に勝てば、ますます注目されるだろう。
舞台が大きくなればなるほど、選手には多大なプレッシャーが掛かる。そんな重圧を跳ね除けて勝利を掴んで欲しい。
日本のボクシング界を牽引する井上尚弥。彼の勝利に期待したい。
世界が注目するビッグマッチまで残りあと僅か。試合は、11月7日(木)19時57分からフジテレビで生中継される。
※12月23日横浜アリーナで八重樫選手が挑戦するIBFフライ級王者モルティ・ムザラネ選手はフライ級で現WBOバンタム級正規王者 ゾラニ・テテ(南アフリカ)・現WBOバンタム級暫定王者ジョンリル・カシメロ(フィリピン)をKO・TKOで破っています。
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