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日刊スポーツ 2018年3月2日10時9分
減量から逃げた時点で敗者、戦う資格ない/大橋秀行
<プロボクシング:WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇1日◇東京・両国国技館
元王者山中慎介(35=帝拳)が前日計量の大幅な体重超過で王座を剥奪された前王者ルイス・ネリ(23=メキシコ)と、因縁の再戦に臨んだが2回TKO負け。2回までに4度のダウンを奪われ、昨年8月にV13を阻まれた雪辱を果たせなかった。
これだけのブーイングが鳴り響いた世界戦は見たことがない。結果を見た全員が、「ちゃんとしたウエートなら」と思ったはずだ。ネリはリングに上がった時から体が全然違った。減量から逃げた時点で敗者であり、男と男の勝負のリングに立つ資格はない。ボクサーにとって最後の2キロを落とすのは想像以上につらい戦いだ。試合前日にその緊張感がぷつりと切れた山中の心は想像するだけでつらい。
納得がいかないし、こういう事態が起こる度どうにかならないのかと思う。ルールを厳罰化しないと、また同じことの繰り返しになる。日本ボクシングコミッション(JBC)にはWBCに、しっかりと意見を挙げてもらいたい。山中は世界戦を戦い続けてきたダメージの蓄積もあったと思う。ただ、負けた後の歓声がファンから愛された人柄を表していた。悔しい最後になってしまったが、日本ボクシング史に残る伝説的な王者だった。(元WBA、WBC世界ミニマム級王者)
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