新たな階級でボクシング人生の最終章

岩手日報　2018.02.11
八重樫が来月再起戦
ボクシングSフライ級4階級制覇へ闘志
【東京支社】プロボクシングの元３階級王者、八重樫東（黒沢尻工高ー拓大）が3月26日、東京・後楽園ホールでインドネシアのフライ級王者フランス・ダムール・パール（３４）とスパーフライ級10回戦で再起戦を戦うことが10日、所属する大橋ジムから発表された。
　横浜市内の同ジムでで会見した八重樫は、日本男子初の4階級制覇を見据え「挑戦するから面白い。次を期待してもらえる試合をしたい」と静かに闘志を燃やした。
　昨年5月、国際ボクシング連盟（IBF）ライトフライ級王座から陥落して以来10カ月ぶりのリング。「終わっても良かったが、まだ満足できていなかった。いろいろ試行錯誤したが、やるべきことが見えてきた」
　25日に35歳となるベテランは「どんなに効率的な練習をしても、最終的には気合や根性がないと伸びない」とあえて練習量を増やしていく。会見後は「再生」の意味を込めた緑色のシューズで汗を流し「どう自分がボクシングに向き合い、全うできるか。しっかりやりたい」と誓った。
　八重樫の再起戦とともに、2012年ロンドン五輪ボクシング銅メダリストで東洋太平洋フェザー級王者の清水聡（大橋）の2度目の防衛戦が行われる。同級14位の権景敏（韓国）と戦う31歳の清水は「今年中に世界戦をしたい。周りが『大丈夫だ』と確信してもらえるような試合をしたい」とアピールを誓った。

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東京中日スポーツ　2018年2月11日
八重樫東が３・２６に復帰戦　４階級制覇へ第一歩

ボクシングの大橋ジムは１０日、元世界３階級王者の八重樫東（３４）が３月２６日、東京・後楽園ホールのスーパーフライ級１０回戦で再起戦を行うと発表した。対戦相手はインドネシア・フライ級の現役王者フランス・ダムール・パルー（３４）＝インドネシア。八重樫はミニマム、ライトフライ、フライの３階級で世界を奪っており、日本人初となる４階級制覇への挑戦をスタートさせる。同日メインイベントでは同門の東洋太平洋フェザー級王者・清水聡（３１）がＶ２戦を行う。
◆インドネシアの現役王者と対戦
　昨年５月、１回ＴＫＯ負けを喫したＩＢＦライトフライ級王座防衛戦から１０カ月。八重樫が新たな挑戦をスタートさせる。国内初となる４階級制覇を目指し、新たなスーパーフライ級に挑む。
　「スーパーフライ級は不安しかないが、僕は小さいのでやるべきことがたくさんあるし、やりがいもある。今年に入って自分の中で方向性も見えてきた。年を取ると効率的な練習をしたくなるが、量も必要。ギリギリの練習量を全力でやっていきたい」
　昨年１２月に決まっていた試合を自ら申し出てキャンセルし、体も心もリセットしての再起戦。近日中に現役の世界王者、ＷＢＯフライ級王者・木村翔（青木）を招いてスパーリングも再開する。
　「今から何かを証明したいという思いはなく、どう終われるか。（現役続行に）心配してくれた方々を安心させ、次に期待していただける試合をしたいです」。２００５年のプロデビューから１３年。日本ボクシング界のトップを走り続けた男は、新たな階級でボクシング人生の最終章をスタートさせる。