2014年11月16日日曜日

それでも倒れない。ふ~。

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キョロのちょうど良い傘 2011.10.24
WBA世界ミニマム級タイトルマッチ 王者ポンサワン・ポープラムック×同級4位 八重樫東
いや~八重樫選手、素晴らしい!感動しました!
今夜はボクシングの醍醐味をたっぷり味わうことができました。
テクニックの善し悪しもありますが、今日の試合に限って言えば試合そのものが素晴らしかったと思います。チャンピオンの打たれ強さもすごかったですね~。久しぶりにあんなに打たれ強い選手を見ました。八重樫選手もかなり良いパンチを打ち込んでいたんですが、最後まで倒れずに反撃するタフさはさすが世界王者です。
KOラウンドの八重樫選手のフィニッシュブローの場面。徐々にパンチを当てていった後、チャンピオンにダメージが蓄積されていったところで、挑戦者の狙い澄ました右ストレート!だったはずですが、それでも倒れない。ふ~。すごいの一言です。
やはり世界チャンピオンには、こう何か抜群に秀でたものをもった選手にいて欲しいですね。らしい
チャンピオンでした。しかもパンチも相当重そうで、序盤など八重樫選手の方がリズム良く動いていたんですが、それでもペースはチャンピオンだった印象でした。
ただこの試合、ペースは相手でも、打たれないで打つというボクシングの基本を地道にコツコツとこなしていった八重樫選手が、最後は勝利を引き寄せた感があります。
序盤の左フック、左アッパー。左フックは、綺麗に相手の顔面を捉える場面が何度もあり、おそらくランカー以外の選手ならこの八重樫選手の左フックを一発もらってほぼ終わり(KO負け)でしょう。
そういうパンチが何発もありました。ただ、しつこいようですが、それでも主導権はチャンピオンにあったので、危険な匂いはずっと付きまといました。
それをしのいだ理由として、序盤の戦いの中での防御を挙げたいと思います。左右に小刻みに動いて相手に的を絞らせないスピーディな動き。良かったです。もうひとつは、相手のパンチを当てさせない距離の位置取りと言いますか、その動きが印象的でした。パンチをまともにくらわない、チャンピオンの体により近い場所で、頭をふったり前に動いたり・・・。そこに居れば、例えチャンピオンのパンチを受けてもそれほどダメージがない場所。八重樫選手は、4~6Rあたりだったと思いますが、ずっとその場所にいて、これは多分、相当意識して練習してきたな~と感じました。当然、王者のパンチ力を警戒してのことですが、これで2~3Rはしのいだのではないでしょうか。
明らかに流れが変わったのは7Rです。それまで足を使ってパンチをかわしていた挑戦者が足をとめました。おやっ、作戦を変えたのかな?と思いました。ガードを固めて相手を見るようになりましたので、足を使ってパンチをかわす戦い方より危険度が減った感じで、良いかもしれないぞ、この回!と思って見てました。
ガードをしっかりしてましたので、まずパンチを顔面に食わなくなりました。そして、チャンピオンの打ち終わりや空いた場所に、小気味良いパンチを打ち込んで行きます。今までと違って、タフな王者にも徐々に効いてる様子が見えてきて、KOを予感させました。
8Rはちょっと元に戻ってしまってがっかりでしたが、9Rは又主導権をとり返しました。ここではKO勝ちを確信させてくれたものです。
ただふらふらになりながらも、化け物みたいにタフなチャンピオン。KOしそうな場面で強烈な反撃カウンター。八重樫選手がダウンしそうな場面も、何度もありました。温存してたのか、距離があってきたのか、終盤に当たりだした右アッパーもシャープで威力あるパンチでした。そして、終始攻撃し続けて勝利した八重樫選手。左のダブル、トリプルの速さ、的確さ。左右のアッパー。そしてパンチ力。軽量級でありながら、以前から好きなタイプの選手だったので、新チャンピオンになってくれて嬉しいです。大橋会長もインタビューで、あのチャンピオンに対して、あの試合ペースで、良くKO勝ちしたものだ、と言っていましたが、その言葉が表現しているように、言ってみれば逆転KOみたいな印象だったのではないでしょうか。感動の試合をありがとうございました。ゆっくり休んで、世界チャンピオンを実感してほしいですね。八重樫選手、お疲れ様でした。

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